5月にオープンした文壇バー「月に開く」(前橋市千代田3)が好調だ。
「月に開く」は、ゴールデン街(新宿区歌舞伎町)の文壇バー「月に吠える」のオーナーでジャーナリストの肥沼和之さんと、同じくゴールデン街で本とレモンサワーの店「The open book」のオーナー田中開さんが共同で開いた。田中さんは直木賞作家、田中小実昌さんの孫。
肥沼さんは2012年、前橋文学館(前橋市千代田3)で開催された萩原朔太郎関連のトークイベントに出演した際、「前橋は豊かな緑やきれいな水があり、詩や文学やアートなどの文化も根付いている。けれど、商店街にはシャッターが下りたお店が目立ったり。若者の姿をあまり見かけなかったりと少々さみしい現状。前橋で何かできることはないか」と考えたという。
そして今年5月11日、「月に開く」をオープンした。開店資金を集めるためにクラウドファンディングも利用した。寄せられた75万8千円のうち約4分の1を本棚設置に充てた。肥沼さんは「小説・ビジネス書・実用書・アート・詩歌・ノンフィクション・コミックなど幅広いジャンルの本など1000冊を並べたい」と意気込む。
メニューはドリンク500円~。「月に吠える」で人気のオリジナル文壇カクテル「印税生活」「締切前夜」「走れメロス」、「The open book」の「レモンサワー」「お茶サワー」のほか「前橋サワー」も提供する予定。
営業時間は木・金曜15時~22時、土・日曜12時~22時。スタッフも募集中だ。