前橋若手落語家選手権、グランプリ決まる-落語界若手ホープが圧勝

圧勝した春風亭一之輔さん

圧勝した春風亭一之輔さん

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 前橋テルサ(前橋市千代田2)で8月15日、「第2回前橋若手落語家選手権」が開催され、来場者の投票により春風亭一之輔さんが二代目グランプリに選ばれた。

2位は群馬出身の…

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 当日は212人の来場者=審査員の刺すような視線を受けながら、三遊亭好の助さん、柳家小蝠さん、春風亭一之輔さん、林家ぼたんさん、立川らく次さん(出演順)が得意の演目を披露した。

 「順番は得点を左右するので、公正を期すためくじにしている。一番目は不利だが、前座を入れるなどできる限り配慮した」(実行委員長の竹内さん)という。

 審査は投票方式で、5人の中から2人を選んだ。集計を行った担当者らを驚かせたのは一之輔さんの得票数。何と一之輔さんは全投票数の約90%の票を集め、2位の柳家小蝠さんを大きく引き離した。

 竹内さんは「一之輔さんは若手の注目株で、前評判も高かった。もしも1人を選ぶ方式だったら、順位を決めるのが大変だっただろう。今回は与太郎噺、義太夫、講釈ものと噺のジャンルがうまく分かれたので、もう少しばらけると予想したが…」と振り返る。

 会場の都合でお盆休み中の開催となったこともあり、来場者数は昨年に及ばなかったが、リピーターも多かった。来場者の中には投票用紙の裏を使い出演者に「だめ出し」する落語好きもいた。

 「選手権は自分で審査をする醍醐味を味わってもらえる良さがある。また、内輪のちいさな会は小さな会で、落語家の素の面白さを楽しめる良さがある。選手権は終わったばかりなのでまだ来年のことを考える余裕がないが、内輪の会もちょこちょこ開催しているので、寄席に出かけたことがないという人が落語に触れるきっかけになれば」と参加呼びかける。

 編集部を訪れた竹内さんの第一声は「また赤字でした」だった。それでも、「ごそごそと何かやっているうちに周りに人が集まって来てくれるような気がする。大上段に構えず、続けられることを続けていきたい」と控えめな闘志を見せた。

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