群馬県の新名物目指す統一ブランド「キャベツキムチ」が話題に

白菜キャベツの日持ちが約30日なのに対し、「キャベツキムチ」は40日と長いため、流通の面からみてもメリットが大きい

白菜キャベツの日持ちが約30日なのに対し、「キャベツキムチ」は40日と長いため、流通の面からみてもメリットが大きい

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 嬬恋産など群馬県産のキャベツを使った「キャベツキムチ」が、本年4月だけでも「優良ふるさと食品中央コンクール」農林水産省総合食料局長賞を、また農林水産と経済産業省が選定した「農商工連携88選」に選定されるなど話題になっている。

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 「キャベツキムチ」は2005年、群馬県漬物工業協同組合による「統一ブランド」品として開発が始められた新しい漬け物で、「キャベツキムチは、塩漬け、水洗及び水切りしたキャベツを主原料として、赤唐辛子粉にニンニク、ショウガ、ニンニク以外のネギ類もしくは大根を細刻…」という細かな「キャベツキムチの認証基準」に合わせ現在、認定を受けた5社が製造している。

 キャベツキムチの生みの親、同組合事務局長の遠藤さんは「統一ブランドの話しが出た時、国内で流通する漬物について改めて調査してみたところ、白菜などのキムチの売り上げが全体の3割を占めていることがわかった。キムチがこれほど好まれているのであれば、全国一の生産量を誇るキャベツをキムチにできないか」と、6月~11月は嬬恋産、12月~5月は県内の平野部で栽培されたキャベツを原料に、「新進」前橋支店(本社=東京都千代田区、創業は前橋市)と共同で研究を開始した。

 白菜キムチは、漬け込む時に使う塩からなど動物性タンパク質から作られる乳酸菌の力で発酵させるが、キャベツには独特の青臭さがあり「白菜キムチの製法ではこの青臭さを消すことができなかった」(同)。その後、初めから乳酸菌を加える製法でテストを重ね、キャベツの青臭さを抑えることに成功。2006年4月、キャベツキムチ発売にこぎ着けた。

 キャベツキムチはパリパリした食感とキャベツ本来の甘みを楽しめるのが特徴で、栄養的には「キャベツにしか含まれていない有益な栄養素『ビタミンU』を簡単に摂取できるメリット」(同)がある。

 価格は各メーカーにより異なるが、200グラム入りで300円前後から。製造は、新進前橋支店(前橋市)、武井物産(太田市)、針塚農産(渋川市)、深町食品(太田市)、マルカツ(多野郡)。キャベツキムチを製造する5社は昨年、合計約25トンを製造。約2,600万円を売り上げた。

  遠藤さんは前橋市が推進している「tontonプロジェクト」の委員としても活躍しており、「ソーセージとザワークラフト、焼き肉とキムチのように『豚肉料理とキャベツキムチ』を併せて普及させたい」と意気込む。

 「キャベツキムチ」は「フレッセイ」(本社=前橋市力丸町)などのスーパーマーケットや土産店などで取り扱っている。

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