須恵器の第一人者として知られる佐藤けいさん(高崎市倉渕町)が12月13日、今年1月に制作したドーナツ型土鍋「龍輪大土鍋」の初使いを記念して鍋パーティーを開いた。
「龍輪大土鍋」は一度に50人前の鍋料理が可能な大鍋で、これより以前に制作した100人前の鍋料理が可能な通称「亀鍋」、容量=30リットルより少人数で楽しめる鍋として考え出したもの。
当日は佐藤さんの工房のいろりに据えた「龍輪大土鍋」を、群馬大学医学部の山口晴保教授、二番企画の金田亨社長ら昼、夜合わせて14人が囲んだ。
具材は「龍といえば玉。ホタテ、イワシのつみれ、玉子、ジャガイモ、さつま揚げのボール、ダイコン、カブなど丸いもの」(佐藤さん)にこだわり、前日から妻で陶芸家の浅見めぐみさん、めぐみさんの母親、せつ子さんらが仕込みに当たった。
ドーナツ型の土鍋はその大きさを除き、想像したより使い勝手に優れており、遠慮することなく自分の前の具材に手を伸ばせるのが特徴で、評判は上々だった。
佐藤さんは昨シーズンから須恵器とともに土鍋や陶板の制作を手がけており、秋口から土鍋、陶板の注文が多数寄せられ多忙をきわめている。「10、11月号の雑誌『サライ』の通販で陶板が紹介され、現在までに90点を超える申し込みがあった」(同)という。
一般の人に陶芸を教えることはない佐藤さんだが来年1月2日~6日、高崎タカシマヤ(旭町、TEL 027-327-1111)店頭で申し込みを受け付ける体験型福袋「陶芸家に一日弟子入り体験福袋(抽選1人限り)」(20,090円)では1日弟子にその技を伝授する。
2008年も残り少なくなり、佐藤さんの年内のイベントは餅つきを残すのみとなった。「窯出しオークションや演奏会など季節ごとにいろいろなイベントを実施しているので遊びに来てほしい」と呼び掛けている。「冬期は冷え込むと雪が降るので冬用タイヤが必要」(同)とも。