
勝山電気工事
群馬県高崎市の有限会社勝山電気工事は、2025年9月よりInstagramを軸にした採用特化のSNS運用を開始した結果、求人応募数が年間3名から半年間で20名へと急増。2026年4月には20代の新入社員が入社した。人材不足が深刻な建設業界において、中小企業がSNSで「採用」以上の価値を生み出した取り組みとはーー
国土交通省の調査によると、建設業の有効求人倍率は全産業平均の3倍以上で推移しており、特に中小企業における20代採用は構造的にも難題となっている。
勝山電気工事も例外ではなかった。2024年までの年間採用数は1~2名。応募自体も年間最大3名という状況が続き、「このまま若手が入ってこなければ」という焦燥感は、経営陣の間で静かに膨らんでいた。
そんな中、地元高校の探求の授業の一環として行われているインターンシップの受入れにおいて【採用戦略の立案】をメイン課題に設定したところ、学生が提案してくれたのは「まずSNSを本気でやりましょう」というシンプルなものだった。
期待半分の状態のまま、
【SNSプロデューサー「にわつる」氏】に採用強化策を相談。同社役員と話し合いを重ねる中で、採用戦略の主軸にSNS運用を置くことが決まった。
2026年11月には創業家から36歳社員への社長交代が控えており、「若い世代にどんどん仕事を任せていく」という組織フェーズへの転換を目指していた同社にとって、この意思決定は自然な流れだった。

勝山電気工事のInstagram

Instagramには経営陣をはじめとし、若手社員も多く出演
【数字サマリー】
・求人応募数:
年間で最大3名 → 半年間で20名(年間応募数に換算すると13倍越え)
・2026年4月:27歳(未経験)社員が入社
・2年連続での20代採用成功

右奥新入社員 入社式後、勝山電気工事が運営するple cafeにてランチ
SNS運用の効果は、採用数字の改善にとどまらなかった。
【顧客・同業との接点が生まれた】
顧客から「今日の投稿、見たよ」と声をかけられる機会が増え、これまでの「工事業者」という関係性に新たな会話が生まれた。また、同業他社からの注目や問い合わせも増加しており、業界内での存在感が高まっている。
【家族が「いい会社に入った」と感じてくれた】
『夫がインスタに出たおかげで、離れて住む夫の親がとても喜んでくれています。いい会社で働かせていただいて、家族としても感謝しています』という言葉を社員のご家族からいただいた。
社員本人も、自分が出演したコンテンツへの反響を通じて「社外にも自分の仕事が伝わっている」という実感を得る。これが愛社精神の醸成へとつながり、社員が友人・知人に会社を紹介するリファラル採用への可能性も生まれている。

実際にリファラル入社した社員も活躍中
勝山電気工事が今回の取り組みを通じて確信したのは、「中小企業にとってSNSは採用ツールだけではなく、関係人口を増やす経営ツールである」ということだ。
2026年11月の新体制移行後、同社はさらに若い世代への権限移譲を加速させ、ple cafeを拠点とした地域コミュニティづくりやインターンシップ受け入れにも本腰を入れていく予定。SNSを通じた発信は、採用・顧客・地域・社員--すべての「関係人口」を同時に育てるインフラとして機能し続ける。
会社名:
有限会社勝山電気工事
所在地:群馬県高崎市箕郷町下芝658
事業内容:電気工事業/カフェ運営(
ple cafe)/インターンシップ受入 等
【協力】
群馬の魅力発信再発見プロジェクト
SNSプロデューサー「にわつる」
Instagram:
@niwaturu_gunma