「甘太郎焼」は不況知らず?-前橋の老舗、前年比110%

創業当時と変わらない赤い看板。前橋土産としての利用も多いという

創業当時と変わらない赤い看板。前橋土産としての利用も多いという

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 前橋の老舗「よね屋の甘太郎焼」(前橋市千代田5、TEL 027-231-7431)が好調で、買い控えに遭うこともなく順調に売り上げを伸ばしていることがわかった。

けっこう厚い「甘太郎焼」(92円)

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 「よね屋の甘太郎焼」の創業は1963(昭和38)年。大判の今川焼に対抗すべく登場した「甘太郎焼きチェーン」の一つとして開店。チェーンがなくなった後も同じ店名で営業を続けてきた。

 「甘太郎焼」の生地は群馬県産の小麦粉をベースにした粉とベーキングパウダーやはちみつを調合して作る。焼きたては、外はパリッと、中はしっとり。餡は黒餡と白餡があり、どちらもやや甘めの仕上がりが特長。少し時間が経つと外側もしっとりし、さらに時間が経つと外側がかたくなるが、「これが好き」という人もいるという。

 同店は前橋市の中心商店街にあり、開店当時~1990年代までは多くの人でにぎわうエリアだった。そのため店売りが中心だったが、現在は温泉地などでの委託販売が店売りを上回る。

 店主の井上豊さんは朝8時から委託販売用の甘太郎焼を焼き始める。箱詰めと包装は家族総出で行う。白地に茶色で印刷された包装紙に包んだ後、紙ひもを掛け持ち手を付ける。すし折りがパックに取って代わってから目にすることが少なくなった「あの」形だ。

 開店当時の味と風情を守り、時代に合わせ販売方法を見直しながら家族経営を続ける同店。「おかげさまで、ここ数年は前年対比110%」(井上さん)と不況に負けず業績を伸ばし後継者も育っていることから、今後も「前橋名物」の一つとして末永く愛される模様。

 営業時間は8時~18時。水曜定休。

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