高崎名物、だるまの製造を手がける「吉田だるま」(高崎市鼻高町、TEL 027-327-4927)は、7月に発表した「任孝丹合格だるま・福だるま」の生産を本格化する。
吉田だるまは伝統的なだるまを生産するほか、「オーケストラだるま」や「バレンタインだるま」などの変わりだるまの生産で知られている。
「任孝丹合格だるま・福だるま」は、通常赤い塗料を塗って仕上げるだるまのボディーに丹念に和紙を貼り、微細篆刻(てんこく)家、任孝丹(にんこうたん)さんが文字を入れて仕上げるこだわりだるま。
任さんは中国・蘇州に生まれ、4歳から書道や彫刻を学び、その技術の高さから日本でも名声を得、現在、昭和女子大学篆刻書道講師として学生の指導に当たるなど日中間を往復しながら両国で活躍している。
「任孝丹合格だるま・福だるまは完全手作業のため量産できない。そのため価格は割高になるが、和紙の風合いと任さんの文字により芸術性の高いだるまに仕上がった。推薦入試などが始まる時期を迎え、加えて選挙も近いようで、これから生産を本格化する」(吉田だるま担当者)。
任孝丹合格だるま・福だるまは発表以来「『美しいだるま』と観光客などから好評を得ているが、土産物としては普通のだるまの方が売れている。任孝丹合格だるま・福だるまは人生の節目となるチャレンジ、例えば受験や選挙などの特別な祈願用に薦めたい」(同)という。
吉田だるまでは任孝丹合格だるま・福だるまのほか同じく和紙を貼って仕上げただるまに、花文字師、彩詩さんが文字を入れる「開運だるま」を生産している。
花文字は2千年以上前の中国で生まれ、風水の本場、香港で確立された。「花文字は見ることで気を高め開運へと導き福をもたらすとされており、特定の祈願ではなく『運気』を高めたい人はこちらを」(同)とも。
価格は、「任孝丹合格だるま・福だるま」(9,450円~)、「採詩花文字だるま」(9,450円~)。