「伊香保おもちゃと人形自動車博物館」(吉岡町)の別館が6月4日、前橋の中心商店街の3カ所に同時オープンする。名称は「伊香保おもちゃと人形自動車博物館前橋別館」。
【写真】シャッター通りに新風を吹き込む1号館には外壁に「マジンガーZ」「ぺこちゃん」
1号館は「まちなかサロン」(千代田2)、2号館は「スズラン前橋本館入口」(千代田4)、3号館は「北海亭前橋本店の1階」(千代田5)。
1号館には1925年式の「T型フォード」、2号館には高さ1メートルの「鉄人28号」、等身大の「鉄腕アトム」など昭和40年代のアニメキャラクターのフィギュア、3号館には1972年式「フェアレディZ」を展示する。2号館は2カ月ごと、1号館と3号館の展示は6カ月ごとに入れ替える予定だ。
同館館長の横田正弘さんは高崎生まれの前橋育ち。同館のオープンは1994年で、現在は年間約40万人を集客する。オープン以来22年間、黒字経営を続けていることでも注目を集めている。
横田さんは「子どものころ、商店街にプラモデルを買いに来た。買わなくても来るだけでも楽しかった。今の子どもたちがディズニーランドに行くのと同じくらい楽しかった。そんな商店街がにぎわいを取り戻すきっかけになれば」という。
まちなかサロンは前橋市の運営で、同館が家賃を支払う。民間のスズラン前橋と北海亭は企画に賛同し、無償提供を決めた。
現在62歳。「歳を重ねた今、みんなが喜ぶことをひたすら考えるようになった」という横田さん。「別館は私に何かあっても従業員が引き継ぐので、半永久的に続く」と笑った。