群馬県内の有志らが3月3日、「豪雪被災農家支援プロジェクト」を立ち上げ、フェイスブックで協力を呼び掛けている。
同プロジェクトは大雪で被害を受けた主に、農業用ハウスの片付けを手伝うボランティア活動。
農業用ハウスの中でもガラスハウスの場合は、散乱したガラスを拾い集めなければならない。2棟のガラスハウス(1棟=600坪)が倒壊した大武農園(北群馬郡吉岡町)では3月4日に作業を始め、3日間延べ45人で3分の2のガラスを拾った。もう1棟とビニールハウスの撤去だけであと1週間程度かかる見込みだ。
ボランティア活動は自己責任で行うものだが、ボランティアをする側だけでなく受け入れる側も慣れていない場合、行き違いが生じることがある。
「主に近所の方が手伝ってくれた。私も自分のところが終わったら、周りの農家さんを手伝う」と話す大武英司さんだが、見ず知らずのボランティアについては「受け入れの準備ができていないため、けがも食事もトイレも自己責任でお願いするしかないので…」と戸惑いを隠さない。
県内の農業被害額は422億円。一時は247億円としたが、残存価格ではなく再取得価格で見直した。
同プロジェクト担当者は「作業はきっかけに過ぎず、そこから生まれるつながりや心の有り様が大切。当プロジェクトのフェイスブックを通じて体験談を取り交わすなど、双方の意思疎通の助けにもなれたら」と話している。