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高崎の「イラン人パン職人」6カ国80種類のパンを焼く-人気は食パン

牛乳の代わりに豆腐店から仕入れる豆乳を使った食パンは、そのまま何も付けなくてもおいしい

牛乳の代わりに豆腐店から仕入れる豆乳を使った食パンは、そのまま何も付けなくてもおいしい

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 6カ国80種類以上のパンを手がけるベーカリー「アミラの店」(高崎市石原町、TEL 027-322-8762)のパンが人気を集めている。

「ぼくは出ない」と写真をいやがるアミラさん

 同店店主でパン職人のアミラ・アハマド・トヒデルさんはイラン出身。パン修行を目指し1989年に来日したが、外国人故になかなか雇ってもらえず、パンの仕事に就くまで苦労した。

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 アミラさんは「日本は技術レベルが高く、日本でパンを焼きたいと思って来日した。イランではパンと言えばイラン独自のものが1~2種類程度しかない。ヨーロッパもフランスはフランスパン、ドイツはドイツパンとその国のパンがある。日本は世界中のパンが焼ける国。なかなか就職できなくて大変だったが、塗装などの仕事をしながらしのいだ」と振り返る。

 1994年、日本人女性との結婚。2000年には都内のベーカリーに就職が決まり、パン職人への道を歩み始める。

 1年の修行を経て高崎に「アミラの店」を開店。「群馬は水が良く、小麦、乳製品などパンに必要な原料がそろう。空気もきれいだし、湿度もパン作りに適している。その上、粉もの文化が根付いているためパンを作るベストな環境」だと言う。

 アミラさんは天然酵母と使い、保存料などの添加物を使わずにパンを焼く。そのため日がたてばカビが生える。「だから食べきれる分ずつ買ってもらえるよう、食パンは1枚から販売する。2枚しかいらないのに6枚買う必要はない。その分、毎日でも来店してもらって焼きたてを食べてほしいから」。

 「アミラの食パン」1斤の価格は231円。これを6枚切りなら6で割った金額が1枚の価格になる。「アミラの食パン」は同店の売れ筋商品で、冬は平日=約24キロ、土日=約36キロ、夏でも平日=約12キロ、土日=約18キロの小麦粉をこね、焼き上げる。

 このほか「フルーツライ」(451円)、「クランベリー&クルミ」(294円)、「レーズンローフ」(315円)や「バルバリ」(262円)というイランのパンも人気がある。

 これからは「若い人を育てることに力を注ぎたい」と意気込むアミラさん、年内には帰化申請も受理されると見られ、来日から20年余りでしっかりと日本に根を張った。

 営業時間は9時~18時30分。水曜定休。