大型スーパーマーケットを全国展開する「ベイシア」(前橋市亀里町)が「大量直接買い付け」した40トン(27万5,000尾)のサンマにより、鮮魚部門の売り上げが昨年同月を上回ったことがわかった。
鮮魚の大量直接買い付けを始めたきっかけについて、担当バイヤーは「大量に直接買い付ければ安くなると考えた。当店の通常価格=78円から40円安い38円を目指した」と話す。狙ったのはサンマの水揚げで知られる銚子港。
大量直接買い付けの準備を始めたのは10月中旬。サンマについては「価格が下がる」(担当バイヤー)11月を予定した。サンマと平行してサバ、イカ、アジについても大量直接買い付けを模索したが、「需要が増える週末に店頭に並べるためには、木曜日か金曜日が『大漁』でなければならない。10月中旬以降の木曜日、金曜日が天候に恵まれなかったためにサバ、イカ、アジは量が足りず」(同)実施に至らなかった。
準備を始めてからちょうど1カ月後の11月15日、「1尾38円」のサンマがベイシアマートを除くベイシア92店舗の鮮魚売り場に並んだ。「各店舗に大量のサンマを送った。余ってしまわないかと心配した」(同)が、通常の半額以下のサンマは「安くておいしいと好評」(同)で、すべて完売した。
サンマの大量直接買い付けは売り上げに貢献。「鮮魚部門は昨年同月を上回る好成績。サンマのおかげ(笑い)」(同)、今後は「天然のブリ、サバなどを狙い、利用者に『安い』と思ってもらえる価格で提供したい」(同)と胸を張る。