前橋中央通りの空き店舗を改装しオープンした焼きそば専門店「べに花屋」(前橋市本2、TEL 027-231-6093)が6月で1周年を迎えた。富士宮焼きそばにこだわる店長の塩谷さんに話を聞いた。
塩谷さんは「サラリーマン卒業」後、高崎市内の焼きそば店を手伝ったのをきっかけに富士宮焼きそばに興味を持ち、富士宮の名店を巡る調査研究の旅に出た。
「食い道楽が高じて焼きそば店を始めることになってしまった」と笑う塩谷さん。オープンから1年、固定客がついたが、「6席しかない店なので、お客さまが一時に重なると外に行列ができてしまう。注文を受けてから焼くので時間がかかりそうだと帰ってしまう人もあり、ばらけてくれたらというのが本音」と明かす。
同店は「B級グルメ認定麺」を使い、富士宮ソースをベースにしたオリジナルソースで味を付ける。キャベツにもこだわり、「もう少しで嬬恋産の高原キャベツに切り替える。今は群馬県産、これ以外の時期は静岡や愛知などのものを使っている」。
富士宮系の焼きそばは群馬県内では珍しく、同店の焼きそばは、弾力があり、モチモチした食感の麺、甘み、辛み、塩みのバランスのいいソース、サクサクとしたキャベツ、肉かすが独特の味を出している。
焼きそばは、並盛り(1.5玉)=400円、大盛り(2玉)=500円、特盛り(2.5玉)=600円、特々盛り(3玉)=700円。サービスで「一口おにぎり」またはバルサミコ酢をかけた「キャベツサラダ」が付く。
常連客の一人、小鮒さんは「ここの焼きそばは本当にさっぱりしている。2日に1回は『オムソバ』を食べに来る。削り粉をかけるとさらにおいしい」と話す。小鮒さんは城東町でスナックを経営しており、同店で食事を済ませてから店を開けるのが日課になっている。
利用客の多くは小鮒さんのように商店主やサラリーマン。塩谷さんは「例えばサラリーマンの人が、『ここの焼きそばをよく食べるんだ。おいしいんだよ』とか何とか言って彼女を連れて来て自慢できるような店にしたい」と意気込む。
営業時間は10時30分~19時。火曜定休。