「旧テアトル西友」(前橋市千代田5)で8月7日~9日、日本映画上映会「松風座(まつかぜざ)」が開催される。
松風座は1996年、前橋の市民団体「前橋文化デザイン会議」によって始められた上映会で、現在は前橋フィルム・コミッションなどが運営を引き継ぎ、毎年開催している。
今回は第二次世界大戦が終わった直後、1947年~1950年に封切られた作品、「戦争と平和」(1947年、東宝)、「安城家の舞踏会」(1947年、松竹)、「蜂の巣の子供たち」(1948年、蜂の巣映画部)、「帰郷」(1950年、松竹)の4本を上映する。
「戦争と平和」は記録映画作家の亀井文夫と劇映画監督の山本薩夫の共同監督作品で、戦死したはずの夫、その妻、夫の友人(妻の再婚相手)の苦悩を描かれている。公開前に行われたGHQの検閲で30分以上が削除されたが、戦地、銃後、戦後の日本の姿をリアルに再現されており、終戦直後の日本映画を代表する作品として知られる。
「帰郷」は「君の名は」で知られる大庭秀雄が復興期の日本を舞台に時代に絶望する元海軍軍人を描いた作品で、松竹の伝統のメロドラマ作法による心理描写に定評がある。「帰郷」の木暮実千代、「安城家の舞踏会」の原節子など往年の名女優の美しさも見逃せない。
上映は各日2本立てで、上映時間は7日=18時~、8日=13時~、17時~、9日=14時~。鑑賞料は1,000円。定員は各回150人。