群馬県立近代美術館(高崎市綿貫町、TEL 027-346-5560)は12月9日から、彫刻家、スタン・アンダソンさんが制作を始めたインスタレーション「東西南北天と地-六合の一年」の制作現場を公開している。
スタンさんは米国ユタ州生まれ。2003年から群馬県吾妻郡六合村に移り住み制作活動を続けている。
今回の作品「東西南北天と地-六合の一年」は、六合村の自然を再現するインスタレーション。同作品のためにスタンさんは3年間、六合村の2×4キロメートルの範囲を歩き、動物の死骸や木の皮、カモシカの骨などを拾い集めた。
スタンさんがこの構想を描いたのは15年前で、埼玉県立近代美術館(埼玉県さいたま市)で試みようとしたが、当時住んでいた埼玉県入間郡名栗村には動物が少なかったため実現しなかった。
11×22メートルの床にはおびただしい数の木や毛皮など並んでいる。スタンさんは「4トントラックで1回、2トントラックで4回運んだが、まだ1回分残っている」と言いながら制作を急いでおり、「スタートが遅くなってしまった分ちょっと遅れているが、28日までには何とか完成させたい」と話している。
公開制作は今月28日まで。作品が仕上がってしまった場合は期日前に終了する。でき上がった作品は来年1月4日~3月29日に公開する。開館時間は9時30分~17時。1月13日、12日を除く月曜休館。観覧料は一般=300円、大高生=150円。