武士・女子なぎなた隊、総勢160人が市街地に-高崎で「鎌倉街道武者行列」

鎧は自分ひとりでは着られないため、40人の着付師が出発の2時間前から着付ける。馬は榛名の牧場から参上

鎧は自分ひとりでは着られないため、40人の着付師が出発の2時間前から着付ける。馬は榛名の牧場から参上

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 甲冑(かっちゅう)で身を固めた武士や、手づくりの衣装の女子なぎなた隊などに扮した市民160人が10月13日、高崎市街地をパレードする。

刀を抜いて童心に返る?

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 この行列「鎌倉街道武者行列」は同市城南地区の12町が合同で1988年から開催しているイベントで、今回で21回目となる。主催は鎌倉街道武者行列実行委員会。

 鎌倉街道とは各地のご家人が鎌倉幕府に参上する際に使った街道で、いずれも起伏の少ない最短距離を結んでいたといわれている。高崎に通じる鎌倉街道は、鎌倉-府中-所沢-児玉-藤岡を経て高崎に至ったと考えられており、同市内では「700年も前のことなのではっきりとわからないが」(川端委員長)城南大橋の橋りょうの下、30メートルがその一部とされている。

 この古道は現代になっても通学路や生活道として近隣の市民に利用されていたが、城南大橋建設計画では消える運命とされた。

 近隣の市民にとっては生活に密着した大切な道。歴史的にも価値があることから、生活に必要な道を確保し歴史的遺産を後世に伝えるためにと地元の有志が立ち上がった。

 保存を訴え、熱心に陳情を繰り返した結果、鎌倉街道は残されることになった。これを記念して何かイベントをと「鎌倉時代、街道、ご家人=武士」からインスパイアしたのが「武者行列」だ。

 「当初は段ボールなどを材料に鎧(よろい)や兜(かぶと)を作り、全部手づくりで装束をそろえたと聞く。現在は女子なぎなた隊、弓隊、槍(やり)隊などは手づくりだが、甲冑は市販されているレプリカを使っている」(同)という。

 当日は城南小学校(同市新後閑町)から城南大橋下の鎌倉街道から旧中仙道(県道134号線を北上、あら町交差点を左折して市庁舎を目指し、市庁舎前の広場で出陣式「三献の儀(さんけんのぎ)」を執り行い、竜見町、下和田町を抜けて城南小学校に戻る全長約5キロメートルを歩く。

 開催時間は10時~15時。市庁舎前広場での出陣式は11時を予定。

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