奇才、若松孝二監督の「あさま山荘事件」-シネマテークたかさきで

「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」は1960年代の学生運動の記録フィルムを織り交ぜながらドキュメンタリータッチに仕上げられている

「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」は1960年代の学生運動の記録フィルムを織り交ぜながらドキュメンタリータッチに仕上げられている

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 「シネマテークたかさき」(高崎市あら町、TEL 027-325-1744)は6月7日から、第58回ベルリン国際映画祭など数々の賞に輝いた話題作「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程(みち)」を上映している。

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 「あさま山荘事件」は1972年2月19日、武装した連合赤軍のメンバー5人が浅間山荘(軽井沢町)に管理人の妻を人質に立てこもり、警察の強行突入による犯人逮捕、人質救出までの10日間を要した事件。

 当時、警察側広報担当幕僚長として事件を目の当たりにした佐々淳行さんが1996年、ドキュメンタリー「連合赤軍『あさま山荘』事件」を出版。2002年には原田眞人監督により映画化(「突入せよ!あさま山荘事件」)された。

 「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」は若松孝二監督が連合赤軍を内側から見つめ、その姿を忠実に描いた衝撃作で、映画関係者の間で「若松だから撮れた」と言われ注目されている。

 若松監督は日本赤軍の黒幕として伝えられ、その噂がときには映画の製作を妨げた。同作品は、なぜあさま山荘事件は起きたのか、革命を叫ぶ革命戦士たちはどのように誕生しどのように日本を変えたかったのかなどを映像化しており、同じ事件でありながら「突入せよ!あさま山荘事件」と全く逆側から見た作品に仕上がっている。主演は坂井真紀さん。

 「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」について、ジャーナリストの田原総一郎さんは「若松に屈してはならないと両手を膝の上で握りしめながらやっと見終えた。しんどいが目をそらしてはならない映画」とコメントしている。

 上映は今月27日まで。

関連写真映画「クライマーズ・ハイ」、撮影現場の「前橋」で記者会見(高崎前橋経済新聞)「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」-若松監督ら初日舞台あいさつ(新宿経済新聞)「実録・連合赤軍」制作委員会シネマテークたかさき

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