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揺らぐ「国内産安心神話」-ペヤング、スパ王、休止・回収その先にあるもの

「ペヤングソースやきそば」は1975(昭和50)年発売のロングセラー商品、写真はマツコ・デラックスさんのCMで話題になった「超大盛」

「ペヤングソースやきそば」は1975(昭和50)年発売のロングセラー商品、写真はマツコ・デラックスさんのCMで話題になった「超大盛」

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 「ペヤングソースやきそば」への「虫」混入疑惑で、製造元の「まるか食品」(本社=伊勢崎市)は12月11日、「ペヤング」関連商品の回収と生産休止を発表。混入疑惑は「生産過程での混入の可能性は否定できない」という消極的ながらも混入を認める方向での決着した。

日清回収「日清スパ王プレミアム ブロッコリーの入った海老のトマトクリーム」ほか

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 今月2日、虫の混入を写真とともにTwitterで告発した大学生に対して同社は、詳細は公表していないが「誠意を持って対応した」(同社広報担当者)という。

 ペヤングブランドは25アイテムあり、1カ月平均約50万ケース(1ケース12~18個入り)を製造している。1ケース平均15個として750万個だ。

 同社は「外部からの虫の侵入を防ぐための環境づくり、グレードアップした工場で商品のさらなる安全性を追求する」(同)とするものの目処は立っておらず「1カ月くらいで収まる範囲のものではないと思っている」とも。

 ペヤングを追うように日清食品冷凍(本社=東京都新宿区)が10日、「虫」混入により「スパ王」の冷凍パスタ製品の回収を発表した。「虫」は共に「ゴキブリ」で直接的な健康被害の心配より心情的なダメージは大きい。

 ちょうど1年前に起きたアクリフーズ冷凍食品農薬混入事件のように悪意を持って行う所行は別として、一口に外部からの虫の侵入を防ぐと言っても、人の出入りや原材料からの混入を完全に防ぐ手立てはあるのだろうか。防虫を意識する余り、残留する薬品濃度が上がるのは困る。かといって人海戦術では販売価格に影響を及ぼしかねない。

 中国の毒入りギョーザ事件以降に加速した「国内産なら安全」は神話なのか。金額より原材料の産地や国内生産を優先して食品を選んできた消費者にとっては、単にカップ麺と冷凍パスタに留まらない不安を抱かせる結果となった。

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