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高崎でカイコの懐古展、世界遺産につながる絹産業発展の訳

大正時代に開発された養蚕用の手回し旋風機、蚕室に風を通したり濡れた桑の葉を乾かすのに使われた

大正時代に開発された養蚕用の手回し旋風機、蚕室に風を通したり濡れた桑の葉を乾かすのに使われた

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 世界遺産に登録されるまでに発展した群馬の絹産業、増産を可能にした生産技術に焦点を当てた「夏蚕 なつご」が現在、高崎市歴史民族資料館(高崎市上滝町、TEL 027-352-1261)で開催されている。

荒船風穴で作られたことを示す「種紙」

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 群馬の夏は暑い。カイコも養蚕農家にとっても夏季の飼育はリスクが大きかった。そのため明治後期までは年に1回の飼育が一般的だった。これを最大年6回までに引き上げたのが、世界遺産群の一つ「荒船風穴」での卵の管理だ。

 カイコの卵は「種」と呼ばれ、卵を産み付けさせた和紙を「種紙」と呼んだ。展示品の一つ1910(明治43)年の「種紙」には「改良風穴」と記されている。

 品質改良と飼育技術が進歩しても、飼育する人がいなければ増産はできない。同展ではこうした歴史的な資料(約70種類280点)の展示を通して、無名の養蚕家を賞賛する。

 開館時間は9時~16時。月曜休館。入館無料。8月31日まで。

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