群馬県危機管理室は4月10日、東日本大震災、福島第一原発事故に関わる被害の状況、東北地方への人的・物的支援の状況などをまとめた「東日本大震災に関する記録-群馬県-」をネットで公開した。
3.11、群馬県内の震度は桐生が「6弱」、前橋、高崎、太田、沼田など9町村が「5強」、伊勢崎、館林など7町村が「5弱」と強い揺れを観測。
死者1人、重軽傷者41人、住宅半壊7棟、一部破損1万7246棟、落石、橋梁(五料橋)や護岸にクラックが入るなどの被害があったが、東北地方とは比べものにならない。
群馬県および県内の市町村が発災当日から物的・人的支援を開始。アルファ米や水など重いものだけでなく、マスクやティッシュまでもトン単位で運び、人的支援は県職員だけで586人に上った。
昨年6月に宮城県に入り、県対策本部で情報収集や連絡調整に当たった群馬県担当者は「津波被害に遭った地域は悲惨な状況だったが、復興に向けて助け合う姿を目の当たりにし、今後の発展を心から願った」と振り返る。
地震に続いて起きた福島第一原発事故とその後の計画停電は、群馬県の農業、観光業、製造業、商業などに大きな被害をもたらした。「記録」では農業を中心に被害の実態についてまとめられている。