キャベツにこだわる高崎の中華料理店「萬来軒別館」(高崎市請地町、TEL 027-322-4686)に嬬恋産の高原キャベツが届き始め、キャベツを使う料理が「旬」を迎える。
同店は1926(大正15)年に創業した。2代目店主の池谷成就さんはキャベツにこだわる。「一年を通じておいしいハクサイは少ないため、ハクサイの代わりにキャベツを使う。ホイコーロー、ギョーザはもちろんだが、当店は八中華丼、あんかけ焼きそばもキャベツ」。
嬬恋で栽培されているキャベツは主に「寒玉(かんだま)」で、巻きが堅く、加熱すると甘みを増し、煮てもくずれないのが特徴。同店は毎年、嬬恋村の農家から直接キャベツを仕入れる。
「ギョーザの具も機械を使わず手切りする。機械を使うと野菜の水分が出てしまう。手切りだと歯ごたえと甘みが残る。最近は塩で食べるお客さまが増えている。テレビ番組の影響と思うが、キャベツのギョーザに塩は合うようだ」とも。
同店の夏の定番はこのギョーザ(450円)と、1954(昭和29)年に先代が考案した「あんかけ冷やし中華」(800円)で、池谷さんの昼のまかないも夏はギョーザとあんかけ冷やし中華になる。
営業時間は11時30分~14時、17時~20時45分。月曜定休。今年はやや生育が遅れたため、寒玉の最盛期は8月上旬ごろから。