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高崎に「舞台美術」を手作りする女性-娘の舞台用から発展

不用になった格子戸をリメイクした「花街のセット」

不用になった格子戸をリメイクした「花街のセット」

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 高崎市文化会館(高崎市末広町)で5月28日に開催される日本舞踊「松景流(まつかげりゅう)若葉会」の舞台美術のほとんどを高崎市在住の主婦が制作している。

大作「藤娘のセット」は8メートルの垂れ幕が

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 舞台美術を制作しているのは羽田野和子さん。羽田野さんは1996年、同会で長女の仁美さんが「越後獅子」を舞うにあたり、背景の街並みを作った。

 羽田野さんは専門学校で商業デザインを学んだが舞台美術については経験がなく、「見よう見まねで始めた。当初は自分の娘用だけだったが、『この人の踊りにこういう背景があったらいいな』と作り始め、数が増えた」と振り返る。

 今までに手がけた作品は舞台全面を飾る街並みや屋敷、川、海、部分的に配置する雪景色、春の山、秋の山、舟、花街セット、立体的に仕上げたサクラ、モミジ、ヤナギなど約30点を数えるまでになった。

 「モミジの木など立体的なものは公園で拾った木の枝を針金でつなぎ合わせ、ディスプレー用に販売されているモミジの葉を針金で止めた。基本的にいらなくなったものを利用している」という羽田野さんは、会員からもらった格子戸に赤いペンキを塗って花街のセットに使った。

 浮世絵などプロ並みの手腕を見せる羽田野さんだが、「プロが見たら笑われてしまうだろう。でも、日本舞踊の舞台に誰もが立てるようにするには着物の貸し借りや、手作りの舞台美術など、お金をかけないようにしないと」と、晴れの舞台を支える。

 28日の会では32演目中29演目に羽田野さんの舞台美術が使われる。公演時間は10時~16時。入場無料。

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