群馬県で「焼きそば」と言えば太田が知られるが、前橋に太田で修行した店主が開いた焼きそば専門店「大和茶屋」（前橋市荒牧町、TEL 027-235-1246）がある。

「黒蜜とうふ」「あべかわ」などのスイーツも（関連画像）

　定食店を営んでいた奈良美治さんが大和茶屋を開店したのは2006年。奈良さんはその前年、病気療養のために定食店を閉めた。

　「復帰するにあたり、メニューの多い定食店ではなく専門店にしようと考えた。焼きそばと言えば太田。太田の店で焼きそばの修行をした」という。

　太田焼きそばは特別な規定はないが、太い麺と黒いソースが特徴。大和茶屋の焼きそばは細めんを使用しており、ソースは数種類のソースをブレンドしたもので色は黒くない。具はキャベツとタマネギだ。

　「タマネギが多いと甘くなりすぎる。程よい量を加えることでソースの甘みを引き出す」。

　メニューは「小盛り（400グラム）」（350円）、「中盛り（500グラム）」（450円）、「大盛り（600グラム）」（550円）があり、「キャベツ大入り」「卵」「チーズ」「豚肉」「揚げポテト」「焼きちくわ」「ウインナーソーセージ」などをトッピング（50円～100円）できる。

　焼きそば専門店は子どもや学生を対象にした店が多いが、同店は定食店の名残かビールやつまみも用意している。

　さらに珍しいのは店内に貼り出された「格言」や「金言」だ。

　奈良さんはがんだった。「『今日までは人のことだと思うたは、おれが死ぬとはこれはたまらん』という気持ちだった。焼きそばを食べに来てくれた人がちょっと気をつけるようになってくれたり、ふと何か気付くとかそんなきっかけになれば」とも。

　営業時間は10時～18時。