高崎でタクシーの運転手に「オランダまで」と伝えると精肉店に連れて行ってくれるという話しは本当なのか――7月31日、JR高崎駅東口で客待ちをしていたタクシー運転手10人に聞いてみた。
高崎市は日蘭国交400周年を迎えた2000年、4月中旬から7月上旬にかけての3カ月間、「オランダフェア」を開催。関連イベントとして、高崎市食肉事業協同組合が企画したのが「オランダコロッケ」で、店舗によりレシピはさまざまだが、市内の食肉店十数店がチースを入れたコロッケ=オランダコロッケを販売した。
イベント終了後もオランダコロッケを販売している店舗は数店あるが、メディアなどへの露出度の高さから平井精肉店(高崎市大橋町)が知られ、「オランダコロッケと言えば平井精肉店」と言われるようになった。平井精肉店は高崎を紹介するテレビ番組などで、「高崎駅でタクシーの運転手に『オランダまで』と言えば平井精肉店に連れて行ってくれる」と紹介されたこともある。
熊谷と高温を競う館林ほどではないが、7月15日から30度を超えなかった日が1日しかなかった高崎。取材当日も34度とうだるような暑さの中、客待ちの運転手に順番に声を掛ける。
「飛行機で行ってよ」(構内タクシー、男性)、「海外には行けないです」(共同タクシー、男性)など10人中9人が「オランダまで」と言われたら「無理なので断る」と答えたが、第一交通の鵜沢馨さんが「もしかしてオランダコロッケ?」と反応を示した。
鵜沢さんは平井精肉店のオランダコロッケを食べたことがあり、「オランダと聞いてオランダコロッケのことかと思った」という。
今回の調査では、高崎駅から「オランダまで」に応じてくれる確率は1割という結果だった。