京セラ(本社=京都市伏見区)は9月5日、高崎の保育園「矢中保育園」(矢中町)で食育イベント「おやこでクッキングin保育園」を開催した。
同社は「親子で楽しくクッキング」をテーマにした子ども向けキッチン用品を手がけており、食育イベントではこれらの製品の中からセラミックナイフ、ピーラーなどを使う。
食育イベントを開催するようになったのは2004年。同社担当者は「ライフスタイルや価値観の変化から、食や料理への関心が高まる一方、栄養の偏り、生活習慣病の増加、輸入食材の安全性など、食に関する問題が生じている。イベントを通して食の重要性を訴え、食育活動を推進することが社会貢献につながる」と話す。
当日は5組の親子が旬を迎えるキノコやクリなどを使った釜飯作りに挑戦。約2時間かけて完成した釜飯をほお張りながら園児らは「おいしかった」「思ったより簡単だったので家でも作りたい」など充実した様子だった。
母親たちからは「器用に包丁を使ったので驚いた」「普段もお手伝いをしてくれるが釜飯は作ったことがなかった。家でも挑戦してみたい」などの声が上がった。
同園は田んぼや畑に囲まれた自然豊かな立地を生かし、「食育に力を入れており、ナスや枝豆などさまざまな野菜の収穫をはじめ、うどん作りや飯ごう飯炊さんなども行っている。収穫やクッキングの体験を通して、食べることの喜びや楽しさを知ってもらえたら」と佐藤園長。
普段は食べないナスを食べた子、家ではたくさん食べられないという子が完食したりと、調理を通しての食育は「親子のコミュニケーションを通して食の大切さや料理の楽しさを知るきっかけになれば」という京セラの思いは通じたようだ。