「第23回高崎映画祭授賞式」が3月29日、群馬音楽センター(高崎市高松町)で開催された。当日は、最優秀主演女優賞=「接吻」の小池栄子さん、「ぐるりのこと」の木村多江さん、最優秀主演男優賞=「接吻」の仲村トオルさんら20人の受賞者が参加した。
同映画祭は1987年、高崎映画祭運営委員会(会長・当時の山崎旭高崎経済大学長)が主催し、高崎市を中心に上映活動を行う市民団体の運営で始まった。
同市民団体の代表で、同映画祭の生みの親である茂木正男さんは昨年11月、この世を去った。同映画祭の常連、万田邦敏監督、黒沢清監督、是枝裕和監督、豊川悦司さん、夏川結衣さんらは、万感の思いを胸に茂木さんのいない授賞式に駆け付けた。
豊川さんは「ありがとうございました」とあいさつ、「最優秀作品賞、主演男優賞、主演女優賞、そして助演男優賞(本人)と『接吻』(万田邦敏監督)という作品全体を評価されたことがうれしい」と話した。
万田邦敏監督は「若手監督グランプリを受賞した時、初めて茂木さんに会った」と振り返り、「今日はとてもドキドキしている。今回の受賞はとてもうれしい。これを励みに作品を作り続けていきたい」と力を込めた。
また、群馬県出身で「コドモのコドモ」で新人女優賞を受賞した甘利はるなさんは「地元群馬で受賞できてうれしい。映画を通して群馬をPRできたら」と話した。
同映画祭は、4月12日までの16日間にわたり63作品を上映する。作品ごとに販売する鑑賞券は当日1,200円。