「第85回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会」で見事、出場権を手にした「上武大学」(伊勢崎市戸谷塚町)駅伝部の花田勝彦監督らが10月28日、大澤正明群馬県知事を表敬訪問した。
県庁を訪れたのは同大学の星野為國学部長、花田勝彦監督、星野和昭コーチと、大塚良軌主将、後藤祐一さん、山崎達哉さん、夏目一慶さん、須藤祐太朗さんの4年生選手5人。
1968年創立の同大学は3学部6学科、約1,650人の学生が在籍している。駅伝部の創部は2004年。現在の部員数は72人だ。創部から5年という早さで箱根駅伝の出場権を得た快挙に、スポーツ紙には「花田マジック」の文字が踊った。
本番よりキツイともいわれる予選会は10月18日、陸上自衛隊立川駐屯地(東京都立川市)~昭和記念公園(同)で開催された。予選会では各校上位10人の合計タイム、上位10校、プラス3校を関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)の結果を加味して決定する。同大学の総合タイムは10時間15分47秒、城西大学、東京農業大学に続き3位に入った。
表敬訪問当日、花田監督は「周りの大学が思ったほど結果を出していなかった。みんなが力を出し切って総合3位になり、本選出場という夢を実現できた。シード権争いだとか優勝争いは難しいかもしれないが、上武大学、群馬県をアピールできるような走りに向け一丸となって臨む」と力を込めた。
星野コーチは「最初は箱根を目指すのはきついのではないかと思った」と明かし、「5年で出場できたのは周りでサポートしてくれた人たちのおかげ」と頭を下げた。
選手たちは「シード権を目標に頑張りたい」(後藤さん)、「1校でも抜いて一つでも上の順位を狙い、群馬県の大学でもやれるってところを見せたい」(山崎さん)など意欲をみせた。
これを受け大澤知事は「テレビで上武大学がゴールする姿を見て、本当にうれしく思った。箱根駅伝に群馬県から出場するとは想像もできなかった。上武大学はもちろん群馬にとっても誇り。群馬県は知名度が低いのでみなさんの走りで群馬県を盛り上げて」とエールを送った。