1995年に閉店し、今年1月、天川大島町で17年の眠りから覚めた「島田屋本店」(前橋市天川大島1、TEL 027-221-1555)が順調に来店客を増やしている。
同店は1899(明治23)年、島田嘉市さんが千代田町に開いたそば店で、長男の昌平さん、その長男の信男さん、そのまた長男の昌弘さんと引き継がれたが、中央通りの再開発が始まったのを契機に閉店した。
「カレーうどん」の提供を始めたのは昌弘さんだった。復活させたのは昌弘さんの次男で競輪選手だった裕二さん。裕二さんは選手生活にピリオドを打った昨年の夏、「カレーうどん」の復刻を考え始めた。
しかし、レシピは残っていない。材料はわかっていたが分量が定まらない。裕二さんは昌弘さんの記憶と、当時の店の「カレーうどん」を食べたことのある人100人以上の「舌」を頼りに2カ月かけて「島田屋本店のカレーうどん」を完成させた。
開店当初から当時の味を求めて多くの人がやって来る。「島田屋本店を愛してくれていた人がこんなにいたことに驚いた。昔の店のすごさを感じる」と話す裕二さん。食べた人が掛けてくれる「昔と変わらないよ」という言葉が何よりの励みになっているという。
メニューは「カレーうどん(豚または鶏)」=680円、同大盛り=800円。
営業時間は11時~15時。木曜定休(5月13日からは月曜定休)。