ワカサギ釣りで知られる「赤城大沼」(前橋市富士見町)が12月中旬、凍り始めた。
赤城大沼では例年9月1日にワカサギ釣りが解禁となり、11月末まではボート釣り、1月上旬からは氷に開けた穴に糸を垂らす穴釣りが楽しめる。
穴釣りは氷の厚さが10~20センチになると解禁となる。ボートを全部引き上げ結氷を待つ、「青木旅館&別館」(同、TEL 027-287-8106)の青木猛さんは「14日に凍ったが、翌日のポカポカ陽気で解けてしまった。水温は十分に下がっているので風が止めば凍る」と話す。
赤城大沼は標高1,345メートルに位置し、水温は夏でも9度を超えない。そのためブラックバスなどの外来魚の生息に不向きで、ワカサギにとっては天国。しかし、昨年3月の福島第一原発事故の影響で、セシウムが基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超えているため、持ち帰りが禁止されている。
持ち帰れなくてもワカサギ釣り、特に穴釣りは人気がある。青木猛さんの父、青木徴(あきら)さんは「みなさんがマナーを守って回収に協力してくれれば釣りができる。しばらくの間はゲーム感覚でワカサギフィッシングを楽しんで」と呼び掛ける。
風が止み、静かな夜になればすぐにでも凍りそうな赤城大沼。猛さんはツイッターで氷の状況を発信している。