高崎市街地に3月26日にオープンする予定だった食堂「だるまだるま」(高崎市鞘町)が東日本大震災の影響で開店を延期した。店主の田丸真啓さんは福島県郡山市の出身。
高崎名物の縁起だるまにあやかった「だるまだるま」は、群馬産、高崎産の野菜と山形産の米、三陸産などの海産物を使い、日本人のソウルフードである「おむすび」と「みそ汁」を提供する店で、テークアウトとイートイン(20席)に対応する。
今月11日の地震発生当時、田丸さんは故郷へ向かう東北新幹線の中にいた。被災後何とか実家にたどり着き家族の無事を確認したが、一部親戚と連絡が取れない状態が続いているという。田丸さんだけでなく、同店のスタッフ7人のうち5人が東北地方の出身のため同様の心配事を抱える人もいる。
開店は延期したが、田丸さんらは全員でできる限りの準備を進めている。「三陸の代わりに鳥取産や北海道産の海産物のルートを見つけている。出荷制限の影響で野菜の確保が困難」と言うが、開店に向けて開拓したルート作りをもう一度やり直している。
それでも、「何とか4月上旬には開店したい」と言う田丸さん。サクラの花とともに「だるまだるま」の扉も開きそうだ。