工場爆発から1年-下請け会社が「米ぬかパン」で再起目指す、増産が鍵に

もちもちしているのに軽い食感の「米ぬかパン」

もちもちしているのに軽い食感の「米ぬかパン」

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 昨年3月、トナーのリサイクルを手がける藤岡市内の工場で粉じん爆発が起きた。これが原因で同工場を運営していた会社は廃業。同工場内でリサイクルの作業に携わっていた「エムイー技研」(藤岡市藤岡、TEL 0274-23-3530)は仕事先を失った。

おやつ用の米ぬか商品も

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 同社は1999年から粉じん爆発により操業できなくなるまで、プリンターに使用するトナーの組み立て業務を請け負っていた。

 仕事がなくなったにもかかわらず、エムイー技研の高橋行男社長は従業員を1人も解雇せず、新規事業に取りんだ。

 同社は昨年8月、健康茶を手がけたが思うような結果が出なかった。同社長は「健康にいい商品を手がけたかった。健康茶がだめなら米ぬかで食物繊維を増やしたパンはどうだろうと今年2月、米ぬかパンの商品化に成功した」と振り返る。

 米ぬかパンは、大間々の酒造会社で調達した酒米の米ぬかを使って焼く。米ぬかの割合は4割。通常のパンと同じ発酵時間や焼き方ではおいしくし上がらないため、群馬県産業技術センターのアドバイザーの指導を受けながら試作を重ねた。

 米ぬかパンは現在、「藤岡丸幸」、「ファームドゥ」吉井店・前橋店・高円寺店などが取り扱っており、「健康指向が強いためか東京方面の店舗での売れ行きがいい」(同社長)という。

 商品は「健康パン(プレーン、レーズン、くるみ、ブルーベリー、チョコ、ゴマ)」(各1個150円)、「ラスク」(150円)などがあるが、発酵装置が足りないため現在は1日に各種類合わせて150個しか生産できない。

 同社は1日400個の生産を目標に、発酵装置など生産設備拡充のため、県の関連機関などに融資を交渉中。

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