ろう画の創始者として知られる高崎市出身の画家、故豊田一男さんに師事したイラストレーター、山中克子さん(渋川市在住)が1月17日から、広瀬画廊(高崎市片岡3、TEL 027-326-7821)で、「山中克子個展-gracias-」を開催している。
山中さんは北関東造形美術専門学校(現、群馬芸術学園)在学中、豊田さんからろう画を習い、その後、高崎市在住の画家、島崎康夫さんの元で油彩とデッサンを学んだ。
豊田さんから受け継いだろう画は豊田さんが亡くなった後、独学で研究を重ねた。島崎さんの元での制作活動は今も続けており、「かれこれ20年以上」(山中さん)になるという。
ろう画は描いた絵の上にろうを塗り、黒い色を入れる部分だけを削り取り、墨を流す技法で、ろうの削り方によって表情が変わるのが特徴。
山中さんの作品は2005年、脇田美術館(軽井沢町)が主催する「ハートランドビール軽井沢ドローイングビエンナーレ」で入賞。同作品はキリンビールのポスターにも使われた。
ろう画について、山中さんは「ろう画は絵画と工芸の中間なので面白い。でき上がるまでどんな風になるのかわからないのでワクワクする。私はろう画と呼ぶより一般の人にもわかりやすいよう、パラフィンアートと呼んでいる」と話す。
今回はパラフィンアート作品、コラージュ、鉛筆画と「久々に描いた」(同)油絵、計80点を展示している。サイズは、ポストカード~40号。価格は2万円~18万円。
「油絵も久々だし、ネコの作品を群馬で展示することはあまりないので、この機会にぜひ見てもらえたら」と話す山中さんは、日本招猫倶楽部(本部=吾妻郡)の会員でもある。
開廊時間は10時~17時30分。観覧無料。今月25日まで。期間中、山中さんが在廊。