イノシシにフォーカスした特別展「イノシシの考古学」展が2月22日、かみつけの里博物館(高崎市井出町、TEL 027-373-8880)で始まった。
イノシシは古くはヨーロッパやアジアに生息していたが、現在はアメリカやオーストラリアなどにも生息している。日本では約2万年前の遺跡からその存在が証明されており、縄文時代にはイノシシの装飾を施した土器や、イノシシの姿を象った土製品が大量に作られたことがわかっている。
この時代のイノシシは豊穣のシンボルとして扱われているが、弥生時代に入り本格的に水稲耕作が行われるようになると、作物を荒らす負の存在=害獣として狩猟の対象になっていく。
群馬では1980年代後半から生息域が広がり、生息数も年々増加。前橋や高崎の郊外はもとより、市街地で目撃されることもある。そのため群馬県は年間7千頭余りが捕獲目標として掲げられている。
同展では縄文時代から平安時代までのイノシシに関する考古資料300点を見ることができる。
観覧料は大人200円、学生100円。開館時間は9時30分~17時。火曜休館。4月12日まで。