山本龍前橋市長は2月26日の定例会見で、14日に始まった大雪被害を振り返り、「学ぶべきことがたくさんあった」と話した。
14日午前中から降り始めた雪は約24時間で73センチ積もった。1896(明治29)年に始まった観測史上最大だ。雪が積もることがまれな市内の平野部では、このような大雪に対する備えがなく、雪がやんでも外に出ることすらできないような状況だった。
対応に追われた前橋市。市内の業者だけでは手が回らなかった除雪は、新潟市や柏崎市など災害協定を締結している市町の助力を得た。
同市の災害対策マニュアルには雪害の分野が抜けていた。「情報を伝える手だてがなかった」と市長。
情報伝達はフェイスブック、ツイッター、コミュニティFM=まえばしCITYエフエムを使った。ラジオを除けばデジタルメディア以外に方法がなかったからだ。今後は公民館経由の情報伝達方法や、防災ラジオの活用などを含め、正確な情報を広く市民に届ける方策を検討する。
同市は防災対策マニュアルを見直すとともに、3月度の補正で20億円の予算を計上し、復興、復旧に当たる。