高崎市の南部、直径約3キロの範囲に点在する国の特別史跡「多胡碑」「山上碑」「金井沢碑」が3月10日、特別公開される。
飛鳥時代から平安時代の約500年間に建てられた石碑で現存するのはわずかに16例。このうちの3例が高崎の狭い範囲に残っている。3つ合わせて「上野(こうずけ)三碑」または「上毛(じょうもう)三碑」と呼ばれ、昨年には大沢正明群馬県知事がユネスコ「世界記憶遺産」への登録を目指したいとし、話題になった。
「多胡碑」には711年、行政再編により「多胡郡」が誕生したと刻まれている。その書体は今もなお、多くの書道家に愛されている。「山上碑」は完全な形で残る碑として日本最古。「金井沢碑」は豪族が先祖供養のために建てたもので、現在の県名である「群馬」の文字が見られる最古のものとされる。
これらの碑は「覆屋(おおいや)」と呼ばれる建造物で覆われており、通常の一般公開は覆屋の扉を開けガラス越しに行うが、今回はガラス無しでじかに見せる。
公開時間は10時~15時。