食料自給率のアップを目的に米穀類の新用途を定める法律ができて3年目を迎える――群馬でも米粉を原料にした商品やメニューを提供する店が増えている。
米粉はうるち米やもち米を粉状に加工したもの。従来はサイズの小さい米や割れた米など米飯に適さないものを粉にしていたが、最近は粒食として使えるランクの米を原料にするなど米粉の質が向上している。
群馬ではベーカリー、和洋菓子店、飲食店などが米粉製品を提供している。その一つ、ベーカリー「プラリネ高崎本店」(高崎市下小鳥町、TEL 027-363-8258)は「お米あんパン」「お米バジルチーズ」「米粉ピザ」などの米粉パンを製造販売している。
同店が米粉パンを始めたのは1年半ほど前で、現在は人気商品の一つになった。米粉はグルテンを含まないため米粉だけだと粘り気が足りない。そのため米粉と小麦粉を合わせて使うこともあるが、同店では米粉100%にグルテンを加えて生地を作る。
米粉パンは小麦粉のパンに比べ、固く焼いたパンでも生地のきめが細かく、モチモチとした食感が特徴。難しいのは「ミキシングと生地の見極め」と話す店主の細谷和利さん。小麦粉によるパン作りのノウハウだけではおいしい米粉パンは焼けないようだ。
前橋は「Ufufu(うふふ)のパン」(元総社町、TEL 027-289-5170)、「グランボア」(川原町、TEL 027-231-5656)、「けやき工房「(富田町、TEL 027-263-2123)などで製造販売している。