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猛暑の前橋、「アロハ」はいかが?-リフォーム店がオーダー受け付け

黄色の地にハイビスカス。てろんとした感じが持ち味のレーヨン生地で

黄色の地にハイビスカス。てろんとした感じが持ち味のレーヨン生地で

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 洋服のリフォームなどを手がける「ITO」(前橋市千代田4、TEL 027-234-9993)は現在、アロハシャツのオーダーを受け付けている。

取材のきっかけになった小さなはり紙

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 アロハシャツはゆったりしたシルエットの開襟シャツ。1900年代、ハワイ移民の日本人の手によって作られたのが起源とも言われる。こうした古い時代のアロハシャツは着物を仕立て直して作られていた。そのため生地はシルクで、現在のような南国調の柄ではなく和柄だった。沖縄の「かりゆし」も開衿のオーバータイプだが、「かりゆし」と名乗れるのは沖縄県で生産されたものに限られ、アロハとは区別されている。

 店主の伊藤泰江さんがアロハのオーダーを受け始めたのは2008年からで、現在までに約20着を手がけた。利用客は40~50歳代の男性がほとんどだが、「ご夫婦のペアアロハや、古い着物をアロハに仕立て直したこともある」という。

 シルクのアロハを注文する客はほとんどいないが、レーヨンを使えばシルク感も出る。もともとレーヨンは絹糸の代用として開発された繊維だ。伊藤さんが見せてくれたサンプルのアロハもレーヨンで、黄色の地にハイビスカスを描いたもの。

 オーダーなのできれいなラインが出るし、仕立てが丁寧だ。アロハの仕立て代金は生地持ち込みで1万円~1万2,000円。

 伊藤さんは1980(昭和55)年、渋川市内で婦人服のオーダー店を開店し、1989年に拠点を前橋に移した。女性の年齢を明かすのは気が引けるが、今年75歳になる。「当時、前橋の市街地にはブティックがたくさんあって、サイズ直しのニーズが多かった。ブティックの数は激減したが、今はダンス用の衣装を中心にオーダーが増えている。閉店する店が多い中、仕事はあるのでこのまま店を終わらせるのも惜しい。誰か継いでくれる人がいれば…」と後継者を探している。

 営業時間は9時30分~17時30分。水曜定休。

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