前橋の「鉄道スケッチ画家」が経営不振の「上毛電鉄」にエール

塩沢さんの作品、上毛電鉄「大胡駅」(2009年)

塩沢さんの作品、上毛電鉄「大胡駅」(2009年)

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 ローカル線の駅舎のスケッチ画で知られる前橋在住の画家、塩沢宗馬さんが、経営不振の上毛電気鉄道(前橋市城東4)に関する高崎前橋経済新聞の取材に対し、「維持させるべき、応援したい」と話した。

塩沢作品、上毛電鉄「中央前橋駅」(2006年)

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 上毛電鉄は1928(昭和3)年に開業し、1965(昭和40)年のピーク時には年間958万人の利用があったが、1970(昭和45)年を境に利用者の減少が続き、2008年は169万人にまで落ち込んだ。

 上毛電鉄の担当者は「この間、イベントを開催するなど利用促進活動を行ってきたが少子化や学校の移転などの影響も大きく、下げ止まらない。安全性を考えるとこれ以上人員削減もできない。それでも、2012年までは国などの補助金があるので何とか維持できる。補助金がなくなったら赤字」(上毛電鉄担当者)と話す。

 多くのローカル線を見てきた塩沢さんは「ローカル線は利用者が少ないので採算は取れるはずがないが、利用者はいる。『地域住民の足』を廃止するのは反対。上毛電鉄も継続するべきだし、応援したい」と力を込める。

 塩沢さんは都内や前橋市内などで定期的に個展を開催している。「駅舎が好き」という塩沢さんの作品は鉄道という動的なテーマでありながら静かでやさしく、ちょっと寂しい雰囲気がある。

 「駅舎が古くなって不便を感じたとしてもそのまま使い、とにかく鉄道を残すべき」(塩沢さん)とも。

 上毛電鉄ではイベントや鉄道グッズの販売に力を入れ、利用促進に努める考え。

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