1988(昭和63)年から毎年、体育の日に開催されている「鎌倉街道武者行列」が10月12日、戦国イベントの先陣を切り、高崎市街地で開催される。
鎌倉道とも呼ばれる鎌倉街道は、1192年から約150年間続いた鎌倉時代に各地のご家人が幕府に参上する時に使った街道で、鎌倉を中心に放射状にいくつかのルートがあったと考えられている。
高崎市内では城南大橋の橋りょう下、約30メートルが鎌倉街道の一部とされている。同街道は高崎から藤岡、児玉、所沢、府中を経て鎌倉に通じていたと考えられており、他の鎌倉街道と同様に起伏が少なく、距離が短いのが特徴。
この約30メートルの道は城南大橋が建設される際に一時は取り壊されることになったが、地域住民の努力によりそのままの姿で残った。「鎌倉街道武者行列」はこうした歴史的な遺産を後世に伝えようと始まったイベント。
当日は城南小学校の児童や市民など約200人が甲冑(かっちゅう)を身にまとい、鎌倉街道や旧中仙道、シンフォニーロードなどをパレードする。武者行列は当日、城南小学校を10時にスタートし、高崎市庁舎前公園広場で出陣式を、白木稲荷神社で祈願式を行い、その後城南小に凱旋(がいせん)する。全行程は3時間を予定。
このほか同市内では10月中、「箕輪城まつり」などの戦国イベントが開催される。