中国発祥で、台湾で確立された工芸「中国結び(中国結芸)」の師範、関川訓子さん(「アトリエ関川」主宰)が6月5日から、高崎シティギャラリー(高崎市高松町、TEL 027-328-5050)で作品展を開催する。
中国結びは約2千年の歴史があると言われており、工芸品や書画の装飾品として主に宮廷で珍重されてきた。結び方には基本結びと変化結びとがあり、いずれも一度結ぶと簡単に解けないことから縁起のいいものとされる。
中国本土では1960年代に始まった文化大革命により、他の工芸と同様に中国結びもすたれてしまったが、この影響を受けなかった台湾ではかえって盛んになり、技能認定制度も制定された。
関川さんは夫の仕事の関係で台湾に住んでいた時に中国結びに出会った。「駐在員の奥さん向けに開かれていた講座がいろいろある中、もともと手芸が好きだったため迷わず中国結びを選んだ」(関川さん)という。
関川さんの興味は習い事の域を超え、1998年には台湾国立歴史博物館で開催された黄明慧師生展覧会に、1999年には東亜三国結芸展に作品を出品。2000年には中国結び技能認定証書を取得。国内では2007年、群馬現代工芸美術展で入選を果たした。
今回は、アトリエ関川の生徒の作品を含む約200点を展示する。作品は携帯ストラップ、アクセサリーなどの小さなものから額装、立体作品まで幅広い。
開館時間は10時~17時(最終日は15時まで)。今月10日まで。観覧無料。