前橋赤十字病院(前橋市朝日3)で2月17日、大澤正明群馬県知事はじめ、フライトドクター、フライトナースらが参加し、群馬県ドクターヘリの運航開始式が開催された。当日は強風のため、予定されていたデモフライトは中止された。
ドクターヘリは救急医療に必要な医療機材・救急科の医師や看護師を救急現場に運び、救急救命医療を行いながら病院などへ患者を搬送するもの。群馬県のドクターヘリ導入は全国で15番目。
基地となる前橋赤十字病院は群馬県の中央よりやや東よりに位置するが、群馬県全域を15分~20分以内でカバーできる。フライトドクターのひとり、高橋医師は「ランデブーポイントで救命医療を施し、少しでも容態を安定させヘリで運ぶ。ひとりでも多くの人の命を救いたい」と話す。
フライトドクター、フライトナースはドクターヘリを運用する医療機関での研修のほか、航空機についての知識習得、無線免許を取得するなど特別な研修を積んだ。
ドクターヘリのフライトは年間約300件を想定しており、9人のフライトドクター、3人のフライトナースが交代で飛ぶ。
群馬県ではパンフレットなどで、「ドクターヘリは大ケガ、大事故、急病などで重症患者の搬送に時間がかかると予想される場合に出動する。出動を決めるのは119番通報を受けた消防機関。県民が直接呼ぶことはできない」と、ドクターヘリへの理解を呼びかけている。