赤城山「覚満淵(かくまんぶち)」で絶滅が危惧されている「ニッコウキスゲ」の再生プロジェクトが地元NPOなどの手で進められている。その一環で11月10日に実施するササ刈りのボランティアを募集している。
覚満淵は標高1360メートルにある湿地で、1990年代中ごろまではニッコウキスゲの群生地として知られたが、今はほとんどその姿を見ない。最近ではニホンジカによる食害の影響も深刻だ。
赤城自然塾は2007年からニッコウキスゲの再生を目指し、ササ刈りなどを行って来た。約150平方メートルの実験区4カ所では黄色い花が開いた。多年草のニッコウキスゲは、日照不足で育たなかっただけで地面の中では生きていたのだ。
11月10日の作業はササ刈りで、ボランティアの募集定員は150人。問い合わせは同NPO赤城自然塾(前橋市粕川町「サンデンフォレスト」内)の小林さん(TEL 090-5774-6056)まで。
前橋市は覚満淵で定期的に放射線計測を行っている。2011年11月時点では一部で線量の高い場所があり除染を行い、昨年10月以降は除染基準値を超す値は出ていない。