今年3月、屋上に太陽光発電システムを設置した「ひかり税理士法人」(高崎市問屋4「高橋税経ビル」内、TEL 027-361-5568)で、暑かった夏の電気代や発電量について聞いた。
同法人は鉄筋コンクリート4階建て(1フロア60坪)の自社ビル4階部分を使用している。税理士の高橋正光さんは焼け込みによる室温の上昇が気になり、3年ほど前から屋上緑化を考えていたが、水やりをはじめとする手入れに手間がかかるため踏み切れずにいた。
そして東日本大震災後、再生エネルギーへの感心を強くし、太陽光発電システムの導入を決めた。ほとんど雨の降らなかったこの春から夏、多い月には2万円分を発電。同時に、直接屋根に日光が当たらなくなったため焼き込みが抑えられ、エアコンの設定温度を上げても快適に仕事ができたという。
施工を担当した「エコテック」(同市飯塚町)社長の松元敏和さんは「同法人のように震災後、事業所、家庭とも太陽光発電の導入が急増した。当社は震災前の9割増、月に80~100件の工事を担当している」と話す。
国や地方公共団体による補助金制度、エネルギー環境負荷低減推進税制(グリーン投資減税)も需要を後押しする。設置場所にもよるが費用は1キロワット45万円が目安とされ、このうちの一定額が補助の対象となる。
同法人のビルから市街地を眺めると、太陽光パネル設置に適する多くの屋根が見えた。「事業所でも家庭でも、みんなで発電すれば原子力発電だけに頼らなくても電気が賄えるようになる」と口をそろえる。