「はやぶさ」のカプセルの開発・製造を手がけた「IHIエアロスペース」の富岡事業所(群馬県富岡市)が11月16日、「500点満点」の偉業の知らせを受け歓喜に沸いた。
はやぶさは帰還が予定より遅れたため、カプセルは寿命を3年オーバーしていた。それでも帰還まで機能が完全に働いていたため、微粒子採取にも期待が寄せられていた。JAXAの川口淳一郎教授は「カプセル回収で400点、カプセルの中に何かが入っていれば500点満点」と話していた。
当日、IHIエアロスペースの富岡事業所には8人のスタッフが勤務していた。カプセルに歴史的な土産が入っていたことは同社の石井潔社長から直接メールで伝えられた。
広報担当の河西さんは「6月13日、はやぶさのカプセルが無事に帰還した時、涙が出るほど感動した。どうか何か入っていてくれと祈っていた。信じられないくらいうれしかった。誰ともなく『万歳』の声が上がった」と声を弾ませる。
同社は10月19日、カプセルのレプリカを群馬県に寄贈。11月17日まで、同レプリカは「ぐんまこどもの国児童会館」(太田市)に展示されており、11月19日から「群馬県立近代美術館」(高崎市)など県の関連施設で巡回展示される。