テークアウトのホルモン専門店「第一ほるもん」(前橋市若宮3、TEL 027-233-4718)の「豚ちゅうとろホルモン」が連日、開店から短時間で売り切れ、なかなか口にできない「幻のメニュー」と化している。
「豚ちゅうとろホルモン」は煮込んで柔らかくした豚の大腸を自家製のたれで仕込んだもの。たれはしょうゆとみそをベースにニンニクをはじめ10種類以上の食材を加えた自家製で、甘さと塩辛さを抑えた仕上がりが特徴。
「幻のメニュー」化している一番の理由はその人気だが、入荷量が少ないことも原因の一つ。
店主の方喰(かたばみ)市郎さんは「鮮度のいい群馬県産、国産ものをなるべく安く提供したいので仕入れに気をつかう。最近のホルモンブームで内蔵肉は豚も牛も高騰している。日によって違うが当店のトロ系の商品に使う内蔵肉は1種類あたり2~3キロしか入らないこともある」と話す。
これは口蹄疫による影響ではなく、「小規模の養豚場の閉鎖が原因。人気があるのに生産が追いつかない」(方喰さん)という。後継者不足は商店だけでなく酪農家にまで及んでいる現状が透けて見える。そのためホルモンの輸入は増えている。輸入品の価格は国産の半分以下だが、方喰さんは「味が格段に違う」と力を込める。
同店で「豚ちゅうとろホルモン」とともに人気の「豚とろホルモン」は小腸の脂を程よく残したホルモンで、焼くとすぐに脂が溶けジュージューと心地よい音を立てる。「ひっくり返せば『白コロホルモン』だよ」と方喰さん。こちらも早々に売り切れてしまう幻系。
メニューは、「豚ちゅうとろホルモン」(180グラム、300円)、「豚とろホルモン」(310グラム、300円)のほか、豚ホルモン3種、牛ホルモン約20種類(各100円~500円)をそろえる。
営業時間は10時~20時。