高崎の小学生が「カワニナ」1万匹を放流-高崎に戻れ、ホタル

みさとホタルの会が育てた1万匹の「カワニナ」を90個のカップに分けて

みさとホタルの会が育てた1万匹の「カワニナ」を90個のカップに分けて

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 高崎の箕輪小学校(高崎市箕郷町)4年生児童90人が5月12日、小学校裏のホタルが生息する湿地帯「蛍峰園(けいほうえん)」に、幼虫のエサとなるカワニナを放流した。

ホタルはカワニナがお好き?

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 榛名山ろくに位置する箕郷町は1960年代後半ころまで、榛名山の伏流水が流れ込む小川には小魚、トンボ、ゲンゴロウ、タガメ、ホタルなど多くの生物の姿が見られた。

 しかし、1970年代に入るとこれらの小川に、田畑で使われた農薬や急激な人口増加によって増えた大量の生活雑排水が流れ込み、水質が低下。さらに同時期に行われた用水路の三方がコンクリート化により、魚や水生昆虫などが生きる環境は最悪の状態となった。

 清らかな水と豊かな自然に囲まれて育った人たちが「このままではいけない」と水環境浄化を訴え、立ち上がる。手始めに同寺のわき水でホタルを飼育しようと、ホタルの会(現みさとホタルの会)を結成。1994年、境内にホタルの飼育場を設けた。

 同会はホタルの幼虫のえさとなるカワニナの飼育も行っている。一時期は箕輪小学校でもカワニナの飼育を試みたが、カワニナの飼育は児童には難易度が高く、現在はホタルの生態やホタルを守るための方策などを学んでいる。

 放流日当日、児童たちは同会の中じま(こざと辺に寿)忠久会長から「ホタルの生態」や「ホタルの種類」についての講話を聞いた後、蛍峰園の小川にカワニナ約1万匹を放流した。

 児童の一人、石井裕樹くんは「蛍峰園に遊びに来ていたが、実際にホタルを見たことはなかった。今年は絶対に見に来る」と目を輝かせた。

 蛍峰園のホタルは6月中旬ごろから羽化すると見られ、7月4日には「ホタル祭り」が開催される。

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