奈良の大学院生でIT関連会社を経営する黒岩将さんが9月11日、前橋市内で自著「出稼げば大富豪-貧乏博士課程の目指せ!金持ち修業日記」(KKロングセラーズ)のゲリラキャンペーンを行った。
黒岩さんは「脱貧」と書いた白衣を身に付け、ポップを貼り付け本を詰め込んだカートを引いて全国の書店を行脚しながら、目についた書店に飛び込みゲリラキャンペーンを行っている。
黒岩さんは奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)の博士課程に在籍中。昨年5月にITベンチャー企業「ホープフル・モンスター」(奈良県生駒市)を設立したが、初年度の年商は29万円と振るわず、知人の紹介で知り合った大阪府出身のバリ島有数の大富豪に出会い、成功理論をまとめた同書を出版した。
黒岩さんに飛び込まれた「紀伊國屋書店前橋店」(前橋市文京2「けやきウオーク」内)のスタッフはかなり慌てた様子で、「女性店員の方は完全に引いていた。担当の男性は『出稼げば大富豪-貧乏博士課程の目指せ!金持ち修業日記』を知っており、1冊だが本もあった」(黒岩さん)という。
前橋は初めてという黒岩さん。水戸からの移動のため小山駅から乗り込んだJR両毛線の電車内で「居眠りをして目を覚ました時、隣に座っていた40歳代の女性からいきなり『買います』と言われ、移動中に本が売れるのは初めてだったのでびっくりして値引きするのを忘れた」(同)と残念がる。
「前橋駅の二つ位前の駅」で降りたというその女性の「買います」に始まり「縁をきっかけに本を読む。これも縁」という言葉に、「単刀直入さに感動した」と目を輝かせた。
12日は高崎駅付近の書店でゲリラキャンペーンを行い、都内へ向かう。