「でりしゃす六供店」(前橋市六供町)が販売した惣菜を食べた女児(3歳)の死亡を受け9月13日、前橋市保健所が会見を開いた。「でりしゃす六供店」は同日、再度自主休業に入った。
亡くなった女児は都内在住。渡邊直行前橋市保健所長は「9月5日、東京都庁からO157に関する情報が入ったが、同店の総菜でO157に感染した前橋市在住の女性(60歳代)との関係がわからなかったために、発表までに時間がかかった」「女性(60歳代)と女児(3歳)からは同じ型の腸管出血性大腸菌O157が検出された」と話した。
亡くなった女児(3歳)は、「でりしゃす籠原店」(埼玉県熊谷市)で購入した「ポテトサラダ」を食べ、重篤な状態になった女児(5歳)とは別。
8月11日、女性(60歳代)と女児(3歳)を含む11人のグループが「でりしゃす六供店」で購入した「タケノコの炒め物」「エビの炒め物」「天ぷら」「からあげ」「きんぴら」「筑前煮」「ゴーヤチャンプルー」を食べた。このうち、女性と女児で共通するのは「タケノコの炒め物」「エビの炒め物」「天ぷら」「きんぴら」。「ポテトサラダ」は購入しておらず、口にしていない。
渡邊保健所長は「当日のサンプルがなく現物を調べることはできないが、商品を取り分ける際の二次感染の可能性が高いのではないか」との考えを示した。
一方で「でりしゃす籠原店」は8月7日・8日に販売された「ポテトサラダ」による感染、「でりしゃす六供店」は8月11日と販売日が異なること、加えて「ポテトサラダ」以外での感染が認められる。そのため同保健所では「でりしゃす籠原店」と切り離し、例えば原材料の野菜などに起因する広域の食中毒の疑いを視野に現在も調査を進めている。