前橋や高崎で相次いでクマやアライグマなど野生動物が目撃され、前橋市・高崎市が注意を呼び掛けている。
前橋では10月22日、大手町でアライグマが目撃された。14日には粕川町で体長2メートル程度のシカが目撃された。粕川町は郊外で田畑もあるが、大手町は群馬県庁や前橋市役所などもある中心市街地。体長40センチ程度とはいえ、アライグマは獰猛な危険小動物だ。
高崎では10月21日に中里見町でクマが、22日に隣接する安中市板鼻町では子グマ、同じ個体かどうかわからないが、翌23日にも同町で子グマが目撃されている。
サルは最近では9月26日に高崎の下里見町で、10月20日には前橋の上細井町で目撃されている。シカは赤城山麓などで増えており、9月には大規模な囲いわなを使った捕獲作戦が始まった。
前橋市在住の猟友会会員の男性は「福島第一原発事故以降、赤城山で猟をする人が減った。狩猟は殺生(せっしょう)を目的としているのではなく、肉を食べるため。だから撃たない。駆除にも協力してきたが、猟をする人自体が減っているので、シカもイノシシも増えるに任せているような状態」と話す。
前橋市、高崎市では野生動物を見かけても近寄らない、エサになるようなもの(残飯を含む)を家の外に置かないなど注意を呼び掛けている。