群馬大学大学院医学系研究科の磯村寛樹教授らの研究グループが12月13日、悪性度の高い脳腫瘍の一種である膠芽腫にはヒトサイトメガロウイルスの感染が認められないという研究結果を発表した。
膠芽腫は5年生存率が10%未満と最も悪性度の高い脳腫瘍で、現在までに有効な治療法が確立されていない。
磯村教授らはウイルス遺伝子とタンパク質が腫瘍細胞で実際に存在するかどうかを調べ、膠芽腫にヒトサイトメガロウイルスの感染が認められないことを解明。すでに欧米で開始されているヒトサイトメガロウイルスを標的とした膠芽腫に対する治療法について疑問を呈した。
この研究成果は12月13日午前9時(米国東部時間)、Nature Publishing Groupの科学雑誌「Modern Pathology」電子版に掲載された。