前橋のすし店「登志鮨」(前橋市紅雲2、TEL 027-223-3439)が現在、縁起物の「恵方巻き」の予約を受け付けている。
登志鮨は1982(昭和57)年に開業した。苫小牧直送の魚介類を使い、コハダや穴子など「仕事」をしたネタに定評がある。2005年には酢飯を使ったグラタン「寿司グラ」を、昨年11月には「シャリピザ」を発売し話題を呼んだ。
恵方巻きは節分の日に食べる太巻きすしで、切らずに丸かぶりする。主に大阪で行われていた風習で、恵方を向いて食べ切るまでしゃべらないとされる。関東に広まったのはコンビニエンスストアの販売戦略がきっかけ。
同店では2009年から予約販売を始めた。店主の林晴敏さんは「仲間の店でもこうした新しいことに取り組むところがない」と残念がる。同店が開店した年、前橋(合併前)には144軒のすし店があったが、30年たった今、36軒にまで減った。「新しいことにチャレンジする店が増えると、もっと活気が出るのに」と。
発売当初の恵方巻きは普通サイズの太巻きにしたため「太すぎ、量が多すぎて不評だった」と言い切る林さん。毎年、サイズや具材のバランスなど改良を加え、「今年はバッチリ」と力を込める。
恵方巻きはエビ、かんぴょう、シイタケ、ゴボウなど7品目を巻いた「特製恵方巻き」と、ブタ肉のショウガ焼き、ゴボウ、紅ショウガなど7品目を巻いた「Tonton恵方巻き」の2種類があり、価格は各1本500円。
恵方巻きの予約は1月30日まで。営業時間は17時~23時だが、恵方巻きの引き渡しは2月3日の昼過ぎから対応する。